みなさんこんにちは。
前々回、前回と続いて生地のお話シリーズを書かせていただいています。
前回ご紹介した生地、お手持ちの洋服にも見つける事ができましたでしょうか?
アップした生地の画像は、実はすべて私の私物なんですよ。
1枚は持っているであろう程のオーソドックスなニット生地でした。
第三回目の今回は、ニット生地の種類②をお届けします。
【フリース】
先ずは、みなさんご存知のフリース。
こちらはニット説と布帛説がありますが、
うちではニットとして扱ってきましたので
ニットとしてご紹介します。
もこもこは編み目を起毛させたものです。
ですので片面のみ起毛させたものも見かけます。
もこもこの大きいボアフリースは、ふわふわかわいらしくて女性に人気がありますよね。
毛足の長い「シャギー」、2枚張り合わせた「ボンディングフリース」、もこもこの細かい「マイクロフリース」など種類があります。
いまや冬にはなくてはならない素材ですね。
【ベロア】
毛足が長くつやつやなめらかな肌触りのベロアはニットです。似た感じの別珍は布帛です。
価格や品質は様々です。
上品なイメージで、秋物の高級なTシャツや
ワンピースに用いられる事もあります。
【カノコ】
凸凹しているので肌に当たる部分が少なくさらっとした着心地です。
通気性も良し。
ポロシャツに用いられるのが納得できますね。
【テレコ】
リブ編みでよく伸びるテレコ。
細幅のものは上品、太幅のものはカジュアルな
印象になります。
伸びるだけでなくしっかり戻る事も必要な襟や
袖口・裾などには、ポリウレタンを混紡した
スパンテレコ・スパンスライスが使われます。
【パイル】
服地に用いられるものは片面のみループ状になったものが多く
見受けられます。
汗をよく吸い取り、肌触りが良いので人気素材ですね。
夏の印象がありますが、素材によっては通年用いられます。
ループの引っ掛かりには注意しましょう。
【ダブルフェイスダンボール】
こちらはあまり馴染みがないかもしれませんが
昨今のカジュアルブームにより見かける機会が
増えました。
名前の通り表裏で表情が異なります。
厚みがあり程よく温かいので、スウェット素材と同じく主にトレーナやルームウェアなどに用いられます。
【スラブ天竺】
天竺の編み方ですが、太さが一定でない糸を使用
して編まれているので独特の編み柄がおもしろい生地です。
カジュアルなTシャツなどに用いられる事が多いです。
斜行しやすいので裁断やお洗濯に注意が必要です。
※斜行…生地目が斜めになってしまい、洋服が歪んでしまう事。
ヴィンテージ風のブランドなど、これを風合いとして楽しむ製品もあります。
【SZ天竺】
右撚りの糸(S)と左撚りの糸(Z)を交互に
編む事により斜行のしづらい天竺のことです。
目が詰まった印象でどことなく上品な雰囲気を
持つTシャツ生地です。
通常の天竺よりも伸びが少ないのでサイズスペックに注意しましょう。
まだまだおもしろい生地がたくさんありますが、主だったものは挙げられたと思います。
これだけ判別できるようになれば、日常着はだいたい理解できますよ。
それぞれの生地についても、
厚さや混紡率などでまったく違うような生地ができたりしますし、
深めていくとキリがないくらいで楽しいですよ。
また色々お伝えしていきますね。